戦国新報
 
 
平成12年 前期
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油断大敵
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 目標のあるものは計画があり、計画のあるものは行動があり、行動あるものは成果があり、成果あるものは喜びがある。目標達成のために人は懸命に汗を流してがんばる。目標の大小は人によって異なるが、どんな目標であれ、クリアするのは容易なことではない。だからこそ努力して達成した時の喜びは大きい。
 信玄は「最初から戦いでは十の勝利を目指して命がけの勝負に挑むが、結果が十の勝利であってもそれをそのまま評価してはならない」と言う。大勝利にうぬぼれてはならないということであり「勝って兜の緒を締めよ」ということである。ようするに「油断大敵」ということである。
 人から目標達成したと評価されても、自分では五分しか達成していないんだと認識して、さらなる努力を惜しまないことが大事であって、甘えを排除して次の目標に向けて懸命に汗を流してがんばることが大事である。 今の世も、十の勝利であっても五分の勝利だと心得、さらにがんばることが大事なような気がするが、なかなかむずかしいことだ。
【文:高田 金道】