戦国新報
 
 
平成10年 前期
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他人の能力をうまく利用した秀吉
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 人間一人の力というものは、たかが知れている。仲間で助け合えば思いも寄らぬ「力」が生まれる。一人だと二、三日かかる仕事でも仲間で協力しあえば半日で終わることもある。
 秀吉は信長から清洲城の塀工事を与えられた時、いつ敵が攻めてくるか知れない状況で、どう計算しても一カ月はかかる仕事を、仲間達を総動員し、仕事を効率よく分担して、たった十日で仕上げた。
 ひとつのセクションだけでアイデアが出てこない時は別のセクションの人を参加させることで意外と良いアイデアが生まれる時がある。仕事で何か障害にあたった時、他人に相談して「力」を借りるのは決して恥ではない。「三人寄れば文殊の知恵」ということわざもあるが、できないとわかっていて自分だけで処理し、そして失敗に終わった時、皆に迷惑をかけることの方がよっぽど恥である。
 不況な世の中、もっと他のセクションの人間に相談して「力」を借りることによって、もっと良いアイデアが出るような気がするが、なかなかむずかしい。
【文:高田 金道】