竹の節目のように…
杉の木は天に向かってまっすぐに伸びている。美しい眺めであるが、強風にさらされると時には幹が折れることもある。その点、竹も真っ直ぐに空に向かって伸びているが、激しい風にさらされて狂うように揺れても決して折れることはない。大雪が降って雪の重みで頭を地面につけても、雪解けの頃になると雪を振り払ってバネのように元に戻る。その竹の「強さしなやかさ」は人生の節目のようだ。
戦国の世、人使いの荒い信長。その信長にうまく耐えて、逆境や苦難の道を体験して強い信念で仕えたのは秀吉だった。「竹の節目」のように与えられた役目をキチンと責任を持って果したからこそ、他の武将達より信頼されて出世した。
いつの世も、孫の成長も「竹の節目」のように、しっかりと筋が通り、根と芯がたくましく育って欲しいものだが、なかなかむずかしい。(令和五年八月二十日)