短気は損気
気の長い落ち着いている人。気の短い短気な人。どちらが良い悪いかは別にしても、長い人はおっとりして上品に見える。短い人はキレやすいし起こると怖い…。
戦国の世、武蔵と小次郎の巌流島の決闘。前評判は「長太刀でツバメ返し」と言う秘剣を使う小次郎が有利と騒がれた。武蔵は小次郎がはるかに強いことを知っていたし、反面かなり気が短く短気なことも知っていた。そこで約束の時間に遅刻する武蔵。小次郎はカッカしてキレた状態で武蔵を待った。悠々と船に乗って現れた武蔵めがけて刀の鞘を投げ捨て立ち向かう小次郎。それを見た武蔵は「小次郎敗れたり」と叫んだ。小次郎は更に頭が熱くなり、心のバランスが乱れたところを一撃で倒された。短気は損気。小次郎の性格を見抜いた武蔵。
いつの世も、もしこの二人が営業マンだったら、相手のニーズに合わせ臨機応変に対応する武蔵。自分の仕事に自信を持って交渉に挑む小次郎。だが、なかなかむずかしい。(令和三年八月八日)