油断から出た錆
世間一般の意見は的中するものだが…。高い地位にある人でも世論に逆らうということはよくないと言う人もいるが…。
戦国の世、義元二万五千の兵で京を目指して信長領内に攻め込んできた。迎え撃つ信長、二千五百の兵。誰の目から見ても「尾張のうつけ」はもう終わりだと領民の誰もが思った。ところがなんとその時の世論に反した信長の行動は「勝負は時の運」とばかりに、桶狭間で勝ちムードで酒盛りし昼食中の義元めがけて、先頭に立って「我に続け」とばかりに奇襲攻撃をかけて義元を倒してしまった。誰もが予想しなかった信長の死に物狂いの決死の覚悟が天下取りへの足がかりを作った。
いつの世も、人生困難はつきものだ。何事もよく考えて対処することで案外今までの経験から良い知恵が生まれてくるような気がするが、なかなかむずかしい。(令和四年五月一日)