団結のシンボル
歴史とともに時代を渡り歩いてきた「のぼり旗」。展示場、交通安全、商店の売り出しなど、様々な旗を見ることができる。いずれれも目立つように風にはためいている姿は頼もしい。
戦国の世、戦場で手柄を立てることが出世方法だった時代に、功労賞を求めて個人旗が戦場を駆け巡った。敵と戦う時、旗は一族が団結して、敵と味方をはっきりと選別する目的として考案された。そしてやがては一族の団結のシンボルとして、また名誉を表すデザインとなり美しく洗練された。この旗の重要な役割を確立させたのは信長だったという説もある。
いつの世も、毎日目にしている何気ない旗は、戦国の世ほどではないけれど、人の目に映ることで大きな役割を演じていると思うが、なかなかむずかしい。(令和六年六月三十日)