冷静な判断
どっちが良いか悪いかは別にしても人には気の短い人と長い人がいる。一般には大工職人さんは割と気の短い人が多く、そういう人の方が手際が良い。
戦国の世、気の短いので有名なのが信長。「泣かぬなら殺してしまえホトトギス」という言葉があるように、カミソリのような鋭さを持った性格で思ったことは必ず実行するし素早い対応で天下を目指した。とにかくモタモタするのが大嫌いだった。だが「短気は損気」「急いてはことを仕損じる」ということわざがあるように、その短気な性格が災いして天下取りを目の前にして、自分で自分の身を滅ぼした。
いつの世も、気の短い性格から気が焦る人もいる。では気の長い人の方が仕事ができるかといえばこれもまた別であるような気がする。今のスピード時代、遅れた戦いには勝利はないと思う。何事も冷静な判断で動くことが大事だと思うが、なかなかむずかしい。(平成二十九年三月十二日)