すばしこい「きっかけ」
実るほど「こうべ」を垂れる稲穂かな…。と言うことわざがあるように「こうべ」の効く人は「すばらしい」とも言うが…。
戦国の世、天下布武の旗を掲げて天下統一を夢見た信長。その信長が最も信頼していた二人の武将は、秀才でカミソリ男と異名を取った光秀と、「こうべ」の効く男でピカイチの秀吉であった。ところが光秀は頭脳がいいことに自分も天下を治めることができるものと計算し、本能寺で信長に謀反を起こして倒したまでは良かったが、結局「こうべ」の効く秀吉に山崎の合戦で破れた。光秀の「三日天下」で終わった。戦国の世は頭脳の良さよりも「こうべ」の効く男の方が出世する率が高かったようだが…。
いつの世も、腕組みして考えているようでは物事は進まない。「こうべ」を効かせて素早く行動に出る方が割と物事を進展させる「きっかけ」になると思うが、なかなかむずかしい。(令和四年十二月十一日)