他人に頭を下げる時は、日常のあいさつはもとより、何事か失敗した時とか、お世話になった時とかがある。姿勢を低くし頭を下げる時、人は謙虚に見えるし、お互いに声をかけやすいし友も多く集まってくるような気がする。
秀吉いわく「人間は不思議なもので、馬に乗って町を歩くと、一段と偉くなったような気がする。別に馬に乗ろうと乗るまいとその人間の値打ちは変わらないはずだが。」ようするに「優越感」にひたるのである。
秀吉は百姓のせがれ、小者時代から何の気がねもせず、誰にもはばからず頭を下げた。頭を下げられた人も何の気がねもせず、秀吉に近づいてくる。人が近づくということは、その分、情報がよってくる。情報は商売につながる。
秀吉は、いつも低姿勢で、笑顔で人を喜ばすことが好きだったから、相手の気持ちも察することができた。 不況な今の世の中、低姿勢で、自分の苦労は他人に見せることなく、いつも笑顔で明るく頭を下げてふるまうことが、良い方向に進むような気がするが、なかなか秀吉のようにはいかないものだ。
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