織田信長は「団子」が好きだったといわれています。当時、信長があまりにも団子が好きなので、都びとたちはそれを「上様団子」と言った。信長はその言いようをひどく嫌ったが、家臣になだめられて気を鎮めたと言います。
団子は米粉(米を水にひたして柔らかくしたあと、日光で乾燥させ粉末にしたもの)を水などで溶いて作られるものであるが、現在のように竹串にさしてある団子は、すでに室町時代にはあったようで、信長の好きだった団子もそうしたものであったようです。栄養のほどはよくわからないが、米を粉にしたものを食べるわけだから、米を口の中で噛み砕くよりは確実に、栄養として体内に取り込むことができる。信長の合理的な考え方と良く合致した食べ物ではないだろうか。
制約の多かった貴族・天皇の食卓とは違い、武士達は極めて栄養の上でも合理的な食事を取ったと言われています。それが彼らの頑強な体と精神力を生み出し、やがては貴族達にとって変わって歴史の表舞台に登場する原因となったのです。
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