上司に呼ばれ打ち合わせが終了後「わかりました」とすぐ引き下がる部下。また、頼まれた用事に質問して付加価値をつけ引き下がる部下…。
戦国の世、信長ある時三人の武将をひとりずつ部屋に呼んで打ち合わせをした。一番目の武将は打ち合わせが済んだらすぐ引き下がった。二番目の武将は「はい、わかりました」と引き下がった。三番目の武将、秀吉は打ち合わせが終わり引き下がろうとした時、部屋の隅の小さなゴミを拾って引き下がった。信長から見ればたかが小さなゴミひとつだが、そのゴミを見つけて拾って引き下がる姿を「なかなかマメで気のつくやつだ」と評価した。秀吉から見れば大したことはない、当たり前のことをしたまでだが「殿はよく人を見ているなあ」と感心したのである。
気のつくマメな武将と気のつかない武将とでは戦の時、かなりの違いが表れると信長は言った。
いつの世も、気のつくマメな人とマメでない人とでは仕事の面で大きな違いが表れると思う。マメな人は上司から信頼されると思うが、なかなかむずかしい。(平成二十五年四月二十一日)