戦国新報
 
 

平成25年 後期
【 H25.10.27】

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苦しみを知って工夫する

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 勝つための競争心は、自分の能力、技術を高めるためには大変良いことだと思う。だが、勝ち続けるということはありえない。

 戦国の世、「勝つことばかり知りて負くることを知らざれば害その身に至る」と、小さい頃から人質生活をして苦労して育った徳川家康の言葉である。

 家康曰く、勝つ事ばかり続けていたのでは、そこから学ぶ事はない。時には負ける苦しみを知って、次に負けないように「工夫」しなければ身を滅ぼすことになると、部下達に言った。

 いつの世も、競争心を持ってお互い切磋琢磨して勝ち続けることは大変大事なことだが、あまり競争心が強過ぎて自分の心のバランスが崩れすぎ、仲間とのコミュニケーションが取れなくなる場合もあると思う。あまり極端な競争心は控え、自分の得意分野を伸ばす方が良い結果が生まれると思うが、なかなかむずかしい。(平成二十五年十月二十七日)


【文:高田 金道】