戦国新報
 
 

平成24年 後期
【 H24.11.4

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引き際

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 パチンコの好きな人は、こんな経験はないでしょうか。始めは何度も大当たり、そして調子に乗りやめておけばいいのに、またヒットするだろうと長時間打ち続け、結局最後は大きく負けて悔しがる…。

 戦国の世、戦に勝っている時というものは、勢いがつき、頭でわかっていてもなかなか押えが効かない。その時、「勝っては兜の緒を締めよ」ということわざがあるように自重することも大切だと秀吉は部下達に言った。

 また、勝っている時ほど、自分を押さえ冷静に状況を考えて、勇気のある決断をすることはなかなかむずかしいし、勝っている時の「引き際」ほど難しいことはないとも言った。

 いつの世も、「引き際」の判断を誤らず、考え方や気持ちをしっかりと持ち続ける信念も大事だと思うが、なかなかむずかしい。(平成二十四年十一月四日)


【文:高田 金道】