戦国新報
 
 

平成23年 後期
【 H23.9.11】

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短気は…

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 人には気の長い人、短い人がいる。どっちが良いか悪いかは別にしても、大工職人は割と気の短い人の方が手際が良いような気がする。
  戦国の世、気の長い武将で有名なのが家康。では気の短い武将となると、みなさんもご存知の通り信長である。天才肌でカミソリのような鋭さを持った性格。「モタモタ」する動作が大嫌い。
  だが「短気は損気」急いては事を仕損じるということわざもある。信長の生涯を語る時、短気な性格で思ったことは必ず実行する。そして素早い対応で天下取りを目の前にして、ちょっと我慢すれば良いものを、その短気な性格がモロに表れ自分の身を滅ぼしてしまった。
  いつの世も、気持ちがあせることもある。あせるということは、気の短さも多少あると思う。では気の長い人の方が仕事ができるというものでもない。気の長い動作が待ち遠しい。今の時代はスピード時代だ。遅れた戦いに勝利はないというが、短気を起こさず冷静な判断で見極めることが大事なような気がするが、なかなかむずかしい。


【文:高田 金道】