戦国新報
 
 

平成23年 後期
【 H23.11.20】

もどる

簡単な仕事を大切に

すすむ

 どんな単純な仕事でも、真心込めてやることでそこからいろいろなことを学ぶことができる。たとえ簡単な庭掃除であっても、こういうふうにしたらもっと速くきれいになるし植木のためにもなると気付くこともあるのだが…。
  戦国の世、秀吉の最初の仕事は草履取りであった。仕事は簡単であって最も身分の低い仕事でもあった。ところが秀吉は冬になると草履を自分の懐に入れて暖めて信長に差し出した。信長は、なかなか誠意のある気のつく奴だと秀吉を認め、そこからだんだんと重要視するようになった。しまいには信長は自分の片腕として秀吉を頼みにした。
  いつの世も、単純でどんなつまらないと思う仕事であっても、いったん引き受けた以上、誠心誠意を込めて一所懸命にがんばることだ。するとそこから必ず何かが自分の身に付くことが多くあると思うのだが、簡単なようでなかなかむずかしい。



【文:高田 金道】