戦国新報
 
 

平成21年 後期
【 H21.10.4】

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他人を観察する
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 自分のことは良い事も悪い事も気づかないものだが、他人のこととなると良い事、悪い事よく見えるものだ。
 戦国の世、人質生活で信長の厳しさに耐え、また秀吉のコネた餅を食べ難儀した家康。二人の武将の利点と欠点をよく観察して、良い事はマネをして悪い事は決してそうならないように心がけた。信長は好き嫌いが激しいため、部下の光秀の謀反で倒された。秀吉は趣味が多く、金があれば何でもケリがつくという傾向があった。この二人が亡き後、家康は部下を能力に応じて使い分け大事に扱った。また常に質素な生活で倹約することを忘れず、慎重な姿勢で徳川時代の長期安定の基礎を築く事に専念した。
 戦国時代、戦いに強い者は武闘派と呼ばれた。今の時代は営業力である。経理の得意な者は文治派と呼ばれ、今の時代は総務である。この二つの力をうまく活用することで会社の経営がうまくいくような気がするが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】