同じ話を聞いても、人によって大きく進歩する人と、しない人がいるような気がする。その違いはどこにあるのか・・・。
戦国の世、ある位の高い住職が上杉謙信に向かって「あなたの強さの秘訣はどこにあるのか」と訊ねたところ「義経から学んだ」と言った。「四百年前の義経からどうやって教わったのか」と聞くと「平家物語を読んで学んだ」と言った。「自分が義経なら、どのようにして戦うか、常にわが身に置き換えて学ぶ事が自分の進歩につながる」と言ったという。そして謙信は「時代が変わっても、歴史上の人物の行き方にあてはめて考えてみる事によって、とてつもない発想がわいてくるしそれが強さの秘訣だ」とも言った。
いつの世も、大先輩達が体験してきた困難や苦しみ、成功や失敗などの原因をよく見つめ、そして考える事によって必ず自分の人生につながると思うのだが、なかなかむずかしい。 |