戦国新報
 
 
平成17年 後期
【 H17.9.18】
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失敗は成功の元
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 何の仕事でも同じだが、失敗しない部下がいいのか、失敗してもすぐ乗り越えられる部下の方がいいのか…。よく考えてみると失敗しない部下の方がいいに決まっている。しかし人間だから失敗する時はあると思う。この失敗をどのようにうまく乗り切れるか、その人の力量によってかなり違いがあると思う。
 戦国の世、信長は合戦の前に必ず「この戦は絶対に勝たねばならない」と部下達に「活」を入れた。気の弱い部下は、もし失敗でもしたらとプレッシャーを感じすぎ、戦になると迷いも出て良い知恵も浮かばず、その結果良い働きもできないで終わる。そんな中で秀吉だけは他の部下達と違って「失敗してもいいじゃないか…それよりも失敗したら素早く対応して反省して、すぐに乗り越えられるよう努力すれば、必ず良い方向に進む」と言う。また秀吉は「戦になっても常に冷静に敵を観察し情報を集めて敵に対処してこそ勝利につながる」と言う。秀吉のこのような考え方は、信長の信頼を得ることができて、出世にもつながった。
 いつの世も、結果が失敗だったとしても、その失敗について深く反省をし、素早く対応して、その失敗を早く乗り越えるように努力してこそ、大きく成長するような気がするがなかなかむずかしい。

【文:高田 金道】