戦国新報
 
 
平成17年 前期
【 H17.5.22】
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当たり前のこと
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 後始末のできない人は、物事がうまくいかないし、何事にも気配りが劣っていると言う人もいる。仕事が終わった後、隅々までキチンと掃除して帰った方が、次の日の朝、きれいな仕事場で仕事に対する打ち込みが違うような気がする。
 戦国の世、秀吉は「引っ越しの心構え」を部下に厳しく教えている。国替えや屋敷替えの時、家の中を隅々まで掃除して綿ゴミひとつ残さないようにして立ち去るべきだと言っている。また、壊れている所はきっちりと修理して次の人に渡すべきである。
 そして普段から当たり前のことをキチンと実行するという緊張感がなければ、戦で命をかけた働きなどできないことだとも言っている。 秀吉のこのような心構えが、草履取りから始まりやがては天下を取ることができたと思う。
 いつの世も、他人に迷惑をかけないで、整理整頓を心がけることが大事だ。もしかすれば、当たり前のことを真剣にやることを忘れがちなのではないだろうか…。だが簡単なようでなかなかむずかしい。

【文:高田 金道】