戦国新報
 
 
平成16年 後期
【 H16.12.5】
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生きた情報
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 戦国の世、戦に勝つためには「情報収集」が敵に勝っているかどうかによって勝敗が決まると言う。「桶狭間の戦い」は、領民からも「うつけ」と馬鹿にされた信長が、誰も予想しなかった奇襲攻撃で今川義元を破った。信長軍二千、今川軍二万五千、「少数でも大軍に勝てる」ということが実証された戦いであった。
 だが、信長はいきなり実行した訳ではない。重要なポイントは、今川軍のどんな小さな情報も見逃さなかったところにある。「生きた情報」に基づいた綿密な奇襲計画であった。情報がないと敵がどれだけ変化するか予想もできない。戦に勝つ第一の条件は、敵の情報をキッチリと収集することであり、実戦は第二の行動である。信長の情報力が義元の情報力を上回ったところに勝利があったと思う。
 今の世も、ビジネスの第一歩は「生きた情報」を集めることにあり、それに基づきいろいろな事を分析をすることにあると思うのだが、「生きた情報」を集めるというのは、なかなかむずかしいことだ。

【文:高田 金道】