戦国新報
 
 
平成16年 後期
【 H16.11.7】
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明るい顔
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 悩みがある時に暗い顔をして人に会うか…。悩みがあっても常に笑顔で人と会うか。その人の性格によってかなり違いがある。特に営業する人は悩みがあっても笑顔が大事だ。笑顔は相手に安心感を与えるし、仲間も集まってくる。
 戦国の世、秀吉は悩みがあっても人には決して暗い顔を見せなかった。いつも「夢」を抱き「クヨクヨ」せず、いつも笑顔で人を楽しませることに努力した。もし秀吉が武家の生まれであったなら、はたして天下を取ることができただろうか。私思うに天下は難しかったと思う。貧しい農民の子として生まれ、子供のころから「流転の人生」を歩んだからこそ、世の中を知り、人に頭を下げなければ飯が食えないことも知り、笑顔がなければ人がよってこないことも知った。また常にハングリー精神で人と人との交流を深めたし、信長に仕えることもできた。武士の階級に育った人には真似のできないユニークな生き方であった。
 秀吉は今で言えばキャリア社員の多い信長の会社に、ノンキャリアとして採用され、他人の嫌がる仕事を自分からすすんで積極的にこなして、見事に信長の信頼を得ることができた。
 いつの世も、秀吉のように笑顔で明るく一所懸命に努力して、回りの仲間達にも「やる気」を起こさせることによって、会社の発展につながるような気がするが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】