戦国新報
 
 
平成15年 後期
【 H15.12.28
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上司の成功を思う人
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 自分の担当以外の仕事を上司から頼まれた場合、担当以外だからといって断るか。それとも同じ会社の組織のために一所懸命ファイトを持ってがんばるか…。
 戦国の世、信長、越前朝倉義景を攻め、金ヶ崎城を攻略寸前の時、妹のお市の方の婿、浅井長政の裏切りによって、挟み撃ちにされてしまった。この時信長は、しんがりの役目を、あまり戦経験のない秀吉にまかせた。秀吉もまた、やったことのないしんがりを、自分から進んで引き受けて信長の期待に応えた。経験のない秀吉は、上司、仲間を安全に撤退させるために死にものぐるいでしんがりを努め、自分もまた生きて逃げ帰ることができたのである。
 今の世、上司、仲間を失敗させて自分だけが成功しようと思うと、必ず自分も足を引っ張られると思う。回りの人たちに成功してもらいたいと思い、その人たちのために自分も頑張ることによって、必ず自分を成功させてくれる人が現れるような気がするが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】