戦国新報
 
 
平成14年 前期
【 H14.4.21】
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小さな仕事ほど「じょさなし」するな
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 山に降った一粒の雨も、たかが一粒と思っても、やがて沢に合流することによって激流となり、大きな岩をも打ち砕く。
 私は小学校の時に、刃物で手を切ってしまいました。小さい時は、小さな傷で目立たなかったが、体も成長するにつれて傷も大きくなり、今では誰の目にもわかるように目立ってしまった。
 仕事も同じで、小さな問題だと、ないがしろにすると後々大きな問題となり、大きなしっぺ返しがくるような気がする。
 戦国の世、秀吉は信長に仕えて、最初の仕事が「草履取り」であった。普通考えると、たかが「草履取り」かと思うが、秀吉は信長のために日本一の「草履取り」になろうと考え、一所懸命にがんばったのである。その「草履取り」の努力が信長に認められ、とんとん拍子で出世街道を駆け上がった。これが天下取りへの足がかりとなった。もし秀吉が「草履取り」を馬鹿にして不まじめにやっていたら、出世街道に乗り遅れたかもしれない。
 不況の世の中、どんな細かい仕事でも、簡単な気持ちにならないで、お客様のために一所懸命に知恵を出してがんばることが大事なような気がするが……。がんばらなきゃだめだ。
【文:高田 金道】