戦国新報
 
 
平成14年 前期
【 H14.3.3】
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しゃべるよりしゃべらせる
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 「話し上手は聞き上手」ということわざがありますが、仕事のやりとりで「言った言わない」の話しがよくあります。問題は、聞いた言葉に対して、自分に都合よく解釈して言うから「言った言わない」の争いが起きるような気がする。
 よく考えてみるとお互いに信頼しながら、人の話しを鵜呑みにしないで真剣に聞くことが大事なような気がする。
 戦国の世、百姓上がりの学歴のない秀吉は、他人の話はとにかく熱心に聞いた。今でいう「聞き上手」であった。そして「しゃべる」よりも「しゃべらせる」ことが非常に上手だ った。だから相手も「しゃべらなくて」いいものを「しゃべ って」しまうのである。その辺に他の武将達よりも細かい情報を集める力があった。信長もそういう秀吉の情報力を認め部下の中でも最も重要視したのである。
 今の世も、人と話をする時は、真剣によく聞くことが大事である。そして情報を得るためには「しゃべる」よりも「し ゃべらせる」ほうが大事なことのような気がするが、なかなかむずかしいことだ。 
【文:高田 金道】