戦国新報
 
 
平成14年 前期
【 H14.3.24】
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「セット」という人間関係
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 物の組立ばかりが「セット」ではない。
 ある会合に私と友人が招待された。その会場である人に「しばらくぶりです」とあいさつしたところ、その人は私と友人を見て「今日もセットできたな」と快く声をかけてくれた。私は友人におもしろい発想の言葉だと語り、友人も「よく俺たちのことを見ている」と感心した。
 「セット」という言葉は、洋間のイスと机とか、人の作った物の組立等によく使われる言葉だが、人との関係やつながりを「セット」という言葉で聞くのは初めてだった。簡単な言葉だが、なかなかおもしろい発想だと思い、この言葉を聞いただけで「今日は来てよかった」と思った。
 戦国の世、秀吉のブレーンにも「セット」ができていたと思う。蜂須賀小六、竹中半兵衛黒田官兵衛、そして秀吉の弟秀長、この4人の武将が「セット」として秀吉の手となり、足となり、一所懸命がんばったから、天下を取ることができたと思う。
 今の不況の世の中、会社にも社員の「セット」ができていると思う。この「セット」が一枚岩となり、一致団結してがんばることで、良い方向に進むような気がするが、なかなかむずかしいことだ。
【文:高田 金道】