戦国新報
 
 
平成12年 後期
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情報とデマ
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 桶狭間の戦いで、今川の軍勢四万。その本陣に座って部下からの戦況報告だけを聞いて、状況判断していた義元。それに比べ三千の軍勢の信長は、自ら少数で戦場に足を運び、情報を収集し判断していた。この二人の姿勢の差が勝負の明暗を分けた。「情報」と「うわさ」は違う。人が言っていることがすべて情報と考えるのは非常に危険なこと。中には流されたデマもある。必ず裏付けが必要である。その点、信長は自ら現場に足を運んで、自分の目で直接確かめ、確実な情報のもとに、義元の本陣を奇襲して倒した。義元に流れた情報はほとんどがデマであったような気がする。
 いつの世も「情報」は大事であるが、情報の発信元と裏付けのデータを提示できるくらいの用意が必要である。ようするに「情報収集能力」があるかないかによって、その会社の躍進につながるような気がするが、なかなかむずかしいことである。
【文:高田 金道】