戦国新報
 
 
平成12年 前期
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部下の誇りの「千成りひょうたん」
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 会社のPR、物を販売するPR、また住宅展示会のPRなど、いろいろ宣伝に頭を使う世の中だ!どうしたらお客様の目を向けさせることができるかPRが営業の基本のような気がするが…
 戦国の世も同じ。戦うことも大事だが、いかに自分の軍団をPRするかということも大事であった。各武将達は独特のPR方法を考えてがんばった。
 特に秀吉の場合は、百姓の倅で身分も低い。そのため他の武将達の何倍もPRし、部下達の心理をよくつかんでいた。秀吉の最初のPRは「千成ひょうたん」である。合戦で秀吉軍団が手柄をたてるたびに「千成ひょうたん」をひとつずつ増やしていくというものだ。秀吉自身の功績というよりも部下達が結束して立てた手柄だと示した。部下達もあの「千成ひょうたん」は自分たちが努力して立てた手柄だと誇りに思い、秀吉のために一生懸命に励んだのである。
 今の世の中も、どんなに能力があり人格が優れていてもPRをしなければ他人にはわからないような気もする。積極的にPRすることが大事なような気がするが、なかなかむずかしいことだ。
【文:高田 金道】