戦国新報
 
 
平成11年 後期
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苦労は自分を助ける
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 秀吉は自分の部下達に「苦労した経験は必ず自分の身を助ける」と、いつも口癖のように話した。 人はいろいろな苦労を体験しなければ役に立たない。苦労は確かに大変で辛い、しかしながら辛い思いをして、経験として仕事に仕事を教えられた人こそ味があるような気がする。
 風の松原の松の木も、春がくると素直に自分の色を増やそうと努力する。冬期間シベリアの風雪にさらされ、春が来ると冬場の苦労を生かして、緑の色を増やそうと努力して成長している。人の人生も同じように例えられる。
 秀吉は百姓の生まれ。多くの武将とつきあい、そしてねたまれ、いろいろな苦労を重ねてきた。
 信長に仕えてからは、その時の苦労と経験を生かして、多くの仕事をこなし、ついには天下を取ることができた。
 不況の世の中、今までの苦労と経験を生かして一生懸命にがんばることで、良い結果が生まれてくるような気がするが、なかなかむずかしい。
【文:高田 金道】