戦国新報
 
 
平成10年 前期
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完全燃焼
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 人は予想もしないことや難局に出会うと、必ずと言っていいほど、迷いや悩みが生ずる気がします。突然の出来事に戸惑い、そしてこれからどうすべきかを悩み考え込みます。
 しかし、もし自分の命が今日一日しかないとわかっていれば、迷ったり、悩んだりするだけの時間はないと思います。時間があると思っているから、明日が来るという前提で悩んでいるのだと思います。
 戦国時代、常に修羅場をくぐりぬけて来た秀吉に言わせると、「自分に与えられた今日一日を、最後の日という気持ちで一生懸命がんばれば何も恐れることなく良い仕事ができる」と言うのである。
 不況な今の世も余計なことは考えず、今日一日の命と思い、がんばることによって良い方向が見えてくるような気がするが、なかなかむずかしい。
【文:高田 金道】