できることなら毎日、腹を立てないで、いつも「ニコニコ」と明るく楽しくおだやかな心を持って生活したいと思う。しかし、なかなか思うようにいかないのが現実のようだ。時には腹が立って嫌な思いもする。人間は感情の動物である以上、しかたのないことであるが、腹を立て周囲に悪影響をおよぼし、迷惑をかけたりするようになると問題である。
信長はすぐに腹を立てる性格で、相手を恐れさせてコントロールしようとした。その結果、最後に痛い目にあったのは信長自身であった。秀吉は腹を立てても部下を処分しようとせず、冷静に対応することを心がけた。一時の感情に流されることなく、冷静な判断を下したからこそ貴重な人材を失うことなく、強い信頼を得ることができた。部下に対して感情的になってしまうことはたやすいことであるが、一時の感情にまかせて大切な部下を失ってしまうことのないよう、絶えず「自分自身」を見つめることが大事だと秀吉は言うのである。
不況な世の中、腹を立てないでいつもニコニコと明るくがんばることが良い知恵が出てくるような気がするが、なかなかむずかしいことだ。
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