戦国新報
 
 
平成10年 後期
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亀のごとく着実に
すすむ
 新しい年も間近である。来年はうさぎ年であるが、今年のような不況が来年も続くのだろうか… 景気が良くなってもらいたいものだが、うさぎのように駆け足では息が切れる。早足でも少し速いような気がする。不況の年は、亀のごとく一歩一歩着実に歩き登り詰めるのが得策のような気がするのだが…
 亀は一見のろいようだが、「あせらず、騒がず」自分で努力して自分のペースで着実に歩むことが大事。手堅く歩むから力が培養されて行く。うさぎのように駆け足でパッと仕事をすればどうしても手堅さに欠けるし、欠陥もでてくる。後戻りしなければならない事態に陥るかもしれない。
 家康は亀のごとく、信長、秀吉の後に続き、マイペースで力を蓄え、最後には徳川二百七十年の基礎を築いた。
 世の中不況であれば、うさぎのように駆け足もしたくなるし、あせることもあるが、亀のように着実に一歩一歩前進することが大事なような気がするが、なかなかむずかしい。
【文:高田 金道】