武田信玄は部下に対してこう言っている。「負けるべきでない戦に負けたり、亡ぶはずのない家が亡ぶことを人は天命だというが、自分はそうは思わない。それは、そこまでのやり方が悪いのであって、決して天命とかで解決するものではない。やり方さえよければ負けることはないだろうし、家も亡びることはない」戦国時代、常に勝ち続けた名将、武田信玄の言葉には重みがある。
何かにつけて、我々は失敗するとすぐ「運が悪かった」とか「勝負は時の運」というような負け押しみを言いたがるが、信玄はそういう考え方はまちがっていると言っているのである。戦国の世を生き抜いていくには、そういうきびしい考え方での自己反省や自己検討が必要だったということになる。
今の世も、根本的には同じ考え方で対応しなければならないと思うのだが、現実はなかなかきびしいものがあるようだ。
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