戦国新報
 
 
平成7年 後期
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あなたはどう思いますか?
失敗しない部下がいいか?
失敗を乗り越える部下がいいか?
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 気性の激しい信長は合戦の前に部下達に今度の戦は絶対勝たなければならない。とプレッシャーをかける。部下達はもし失敗でもしたら…そしてどう戦いをすればよいか?失敗した時の信長の怒りを思うと夜もロクに眠れないのである。そんな武将達はいざ戦になると良い知恵も浮かばないし、迷いも出てなかなか第一歩が踏み出せない。
 そんな中、秀吉は違っていた。秀吉は常に開き直って、失敗してもいいじゃないか。それよりもいかにうまく信長様に要領よく認めてもらえるかということに努力をし、戦になっても冷静に敵を観察し、情報を集めて敵に対処したのである。だから勝利の後は、秀吉は他の武将達よりも待遇がよかったのである。またそういう考え方だからこそ、農家のせがれが天下を取れたのである。
 いつの世も思いきりチャレンジして、その結果が失敗であっても、自分がこれによって大きく成長するんだという気持ちでトライした方が、かえって好結果を生むかもしれない。だが相当な決断力も必要なので現実はなかなかむずかしいことのようである。
【文:高田 金道】