戦国新報
 
 
平成5年 後期
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女の色気と男のヤル気
田植えの時は、女は化粧して裾をまくれ
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 徳川家康も一目おいていた、上杉景勝の優秀な家臣、直江兼続の書いた《四季農戒書》という本はなかなかユーモアにあふれたものであった。
 その中に「田植えの時は女は美しく化粧をして、裾をまくってスネを見せ、男たちのヤル気を起こさせろ」とある。
 また、「農事で疲れた男が戻ってきたら、自分の腹の上に男の足を乗せてよくもんでやれ」とも書いている。どういう格好でそれをするのかよくわからないが、このように直江兼続という人物はなかなかユーモアがあった人である。
 徳川家康も「もしも西国の大名が反乱を起こしたら、大坂城にとどまり食い止められるのは、直江兼続ぐらいだ」と言っている。
【文:高田 金道】