戦国新報
 
 

平成28年 前期
【 H28.6.5】

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素早い巧みな判断

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 スポーツでも仕事でも、機転の利く人は「重宝」だ。持って生まれた性格だろうか…。それとも他人の動きをよく見て学ぶのだろうか…。

戦国の世、ある時、信長は三人の部下を呼びつけた。一人目の部下は用事がすんだらすぐに引き下がった。二人目の部下は「わかりました」と言って引き下がった。三人目の部下は「かしこまりました」と引き下がろうとした時、部屋のスミに小さなゴミを見つけそれを拾って引き下がった。信長はたかが小さなゴミでも拾う姿を見て、よく物事を気をつけて見ているものだ。なかなか気のつくやつだと目にとめた。それが秀吉であった。秀吉本人にとっては大したことではなかったが、上司の目から見れば、なかなか手際のよい部下だと感じたことだろう。

いつの世も、機転の利く人、気配りのできる人は、上司から信頼されると思うが、人にはいろいろな性格があってなかなかむずかしい。(平成二十八年六月八日)

【文:高田 金道】