戦国新報
 
 

平成28年 前期
【 H28.2.28】

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死にものぐるいで…

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 よく家の軒先に蜂の巣が下がっています。その蜂の巣を竹ぼうきで落とそうとすると蜂は団体で人を襲ってきます。昆虫の中では蜂だけだそうです。なぜか。巣が地面に落ちると蜂は全部死ぬそうです。だから自分の城を守るためにもお互いに団結力を持って「死にものぐるい」で人を襲ってくるわけです。

 戦国の世、蜂ではないけれど「死にものぐるい」の勢いで戦ったのは、秀吉に天下を取らせた官兵衛の部下達であった。彼らは常に必死の覚悟で、上司官兵衛を守ることは、自分たちの生活も守られることだということをよく知っていた。

  いつの世も、会社を守るために「必死」になれるか。「義務」を果たさず、「権利」だけ主張する部下ほど始末が悪い。蜂のように自分の巣を守ることは、自分のためになり、会社のためになることだと思うが、なかなかむずかしい。(平成二十八年二月二十八日)
【文:高田 金道】