戦国新報
 
 

平成25年 後期
【 H25.11.24】

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なんとかなるだろうでは…

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 仕事をはかどらせるためにはまず態勢をキッチリと整えてからの方が…。

 戦国の世、戦は勝利の態勢をキッチリと整えてから戦うものだと家康は部下達に言った。負ける戦は、戦いを起こしてから勝ちを求めるから負けることが多いとも言った。ようするに「やればなんとかなるだろう」という考え方は良くない。

 良い例が、関ヶ原の合戦である。東軍家康は天下の態勢をキッチリと握った上で決戦を求めたのに対して、西軍の石田三成は、とにかく合戦で勝利を治め、それによって家康方の勢力をくつがえそうとした。家康とはまったく正反対の考え方で決戦にのぞんだ結果は、西軍の敗北につながった。戦に対して勝ちやすい状況にしておいてから戦いを起こして勝利につなげるという家康の考え方の勝利であった。

 いつの世も仕事の下手は、段取りもしないでやればなんとかなるだろうでは、決してうまくいかないと思うのだが、なかなかむずかしい。(平成二十五年十一月二十四日)


【文:高田 金道】