戦国新報
 
 
平成20年 後期
【 H20.11.16】
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生き残りは人材にある
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厳しい世の中、生き残りの「カギ」は気の利く優秀な「人材」にあるような気がする。
戦国の世、生き残りの「カギ」は城にあると考え、各大名達は膨大な費用を投資して大きな城を造った。城は命よりも大事だと考え、戦略、戦術の要であると各大名達は他国と競いながら城造りをした。だが一人だけ城造りに目を向けなかった大名がいた。甲斐の国主、武田信玄である。信玄は国の生き残りは優秀な人材にあると考え、生涯城造りをしなかった。城を造る膨大な費用を領民の暮らしや人材育成のために使ったのである。戦に大事なのは城ではなく人材であると考え「城無用論」を唱え「人は城、人は石垣、人は堀」という有名な言葉で部下達を教育した。
今はコンピュータ時代である。その設備なくしてはもう仕事ができないし、大事な投資でもある。だがそれを動かすのは人である。上司が設備とチャンスを与えればヤル気をもってうまくいくと思うが、人材によってフル稼働するかどうかが決まる。優秀な人材こそ生き残りの「カギ」になると思うが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】