戦国新報
 
 
平成17年 後期
【 H17.8.28】
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努力した人にはチャンスが寄ってくる
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 世の中不思議なもので、努力した人にはチャンスが多く近寄ってくると思う。もし努力する人もしない人も同じチャンスが寄ってくるのであれば、この厳しい世の中苦労はしないのだが…。
 戦国の世、農民から織田家に就職した秀吉。始めは信長の草履取りの役目。普通はたかが草履取りかと笑う人も多いが、秀吉は日本一の草履取りになるんだと決めた。ある寒い朝、冷たい草履を自分の胸に入れ暖めて信長に差し出した。ようするにただの草履取りではなく「付加価値」をつけて努力した。その結果、信長は「なかなか気の利くヤツだ」と認め、やがて炭奉行、普請奉行と昇格していった。また信長は秀吉の働く姿を見て「なかなか頭(こうべ)がきくヤツだ」と信頼し、他の武将達よりも多くの仕事を与えるようになった。
 何の仕事も同じだが、「付加価値」をつけて努力して励むことでチャンスが多く寄ってきて、出世の道につながると秀吉は言う。
 いつの世も何事も積極的に知恵を出して付加価値をつけて努力してこそ、多くのチャンスを発見できるような気がするが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】