戦国新報
 
 
平成15年 前期
【 H15.5.4
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迷う・・・
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 5人で昼食を食べに行く。メニューを見てすぐに注文する人、なかなかできない人、いろいろいるが、腹がへっているから4人はすぐに決めたが、後の一人はなかなか決められない。そうするうちに先に注文した人の丼がくる。それを見て「うまそうだなあ」と丼を注文する。仲間が食べ終わっても一人は残る。昼は1時までだから4人は帰ってしまう。迷った一人は残る…。戦国の世、信玄、京を目指して三河の三方ケ原にさしかかる。そして風林火山の旗が舞い上がる。浜松城では家康を中心に軍議を開く「ろう城か出陣か」で大いに迷う。敵が我が領内を通るのを黙って見ているのでは三河武士の面目が立たない。勝敗は時の運、迷いの中、徳川軍団は三方ケ原に兵を進めた。だが戦いは信玄の圧倒的な勝利に終わった。家康は命からがら浜松城内に逃げ帰った。敗戦の原因は信玄の強さは別にしても、命がけの戦いに家康の迷いがあり決断力が遅れたことにあったような気がする。戦いは決断力の早さで勝敗が決まると言われている。迷うことは「ダメ」だ。人生で迷うことは誰でもあると思うが、この不況の世の中、迷ってばかりはいられない。決断する時はぐずぐずせずに、自分の知恵をすべて出して「これしかない」と決断することが大事なような気がするが、なかなかむずかしいことだ。

【文:高田 金道】