戦国新報
 
 
平成10年 後期
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真面目な方がいいのだが…
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 「彼は真面目でいい男だが積極性に欠けている。命令されることはキチンとやるがそれ以外のことはやろうとしない」と言われる人がいるが、人を評価する場合その人のどこをみるかによって大きく変わってくるような気がする。ある人はその人のプラス面を見て評価し、ある人はマイナス面を見て評価する。
 秀吉は「世の中には完全な人間はいない。自分だって短所がある。短所があるからといってそれを理由に役に立たないと決めつけるのは問題がある」と言う。秀吉はその短所を逆手にとってうまく戦場で活用させた。
 マイナス面ばかり目立つのなら、そのマイナス面をうまく活用してプラスの方向に変えてゆく「心がけ」が大事であるというのである。しかしひとくちにプラス志向を目指すといってもその人間が明るい性格か暗い性格かによってだいぶ左右されるようだ。
 今の不況の世の中は人材によって大きく左右されるが、経営者からの指示も大事だけれど、自分自身が知恵と発想をもって努力することがもっと大事なような気がするが、なかなかむずかしいことだ。
【文:高田 金道】